

遠い夏の日
「砂も地球のかけらの1つ」と書かれた破れかけのポスターに心が惹かれやってきた…。
此処は、浜松市の南部に位置する中田島砂丘だ。鳥取砂丘、九十九里浜などと共に日本三大砂丘の1つと言われている。
訪れる人の数も意外と少なく静かなたたずまいである。毎年、春から夏にかけてアカウミガメが産卵のために
数多く上陸してくるそうだ。まさに、母なる砂浜と言えよう。
空と地平線が溶け合う遠くを、母子(ははこ)と思われる二人ずれが砂に足をとらわれながら、ぎこちなく
歩いていく姿が見えてきた。何処へ向かっているのか?
つまずきそうな子を気づかう親の姿に、胸奥にありつづけてなおも忘れえぬ母を思い出した。
足元に置いているラジオからは、夏の甲子園大会を実況するアナウンサーの絶叫とも言える声だけが、
かん高く響いていた‥‥by 濱 覚
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